5.5章 ハイブリッドアプリ開発に適したアプリとは?-【連載】ハイブリッドアプリの最新情報とその動向【Corodva】
【連載】ハイブリッドアプリの最新情報とその動向【Corodva】
5.5章 ハイブリッドアプリ開発に適したアプリとは?
今回は過去の2つの記事を総合的にまとめたもの。
それぞれハイブリッドアプリに適している状況について書いたが、観点が異なるので、別々に読むと分かりにくかった。なのでそれらを合わせて紹介する。
一つ目の記事はハイブリッドアプリ開発について対外的な観点から評価した。
二つ目に記事は業務的な観点での評価。
以下にハイブリッドアプリ開発を使うのに最適なのはどのような状況なのかをまとめた。
高速処理を必要としないアプリの場合
ハイブリッドアプリとして開発した場合に、ユーザーに満足してもらう操作性を実現するという大前提をクリアしないとだめ。それを満たすことができないのならネイティブで作るべき。開発コストが低いからと言って、高速処理が必要なアプリをハイブリッドアプリとして作っても、ユーザーに満足してもらえずに、アプリを使ってもらえなくなる。ネイティブでなくても心地よい操作性を実現できるなら、ハイブリッドアプリとして開発しても問題はない。
飲食、旅行などのジャンルに属するアプリ
これらは比較的再訪問率の低いジャンルのアプリ。なので、アクティブユーザーをより多く獲得するためには複数のプラットフォームに対応する必要が出てくる。でも複数のプラットフォームに対応するため時間とお金をたっぷりかけると、売上が良くても利益が出ないなんて事も・・・ できるだけそういったことをなくすためにもハイブリッドアプリのスピーディーな開発と優れたメンテナンス性を有効活用したいところ。
パフォーマンスを必要とする部分とそうでない部分が混在するアプリ
ゲームのように全体的にパフォーマンスを求められるアプリは厳しい。 でも一部にはパフォーマンスが求められるけど、他の部分ではそのような心配はないアプリであればハイブリッドアプリが最適。パフォーマンスが求められる部分だけをネイティブで書いて高速化を実現し、それ以外の部分では開発コストが低く、メンテナンスもしやすいHTMLやJavaScriptで記述していく。そうすることで必要なパフォーマンスと健全なアプリ運営が実現できる。
開発・メンテナンスに時間と費用がかかるアプリ
プロジェクトに参加する人数が少なかったり、開発期間が十分でない場合はハイブリッドアプリが最適。
開発だけでなく、メンテナンスも少人数で進めていくとなればハイブリッドアプリのクロスプラットフォーム性が後々の作業を楽にしてくれる。
逆に、プロジェクトに十分な時間と、人数を動員できるならネイティブで開発すればいいと思う。
リスクを抑えて、開発を行いたい場合
アプリが成功するかどうかはリリースしてみないとわからない。市場調査などを行ってから、自信を持ってリリースしても実際はどうなるか・・・
時間とお金をかけて作成したアプリが無駄になってしまうのはもったいないし、場合によっては利益が出ないだけでなく、損失につながる場合もある。そうなったときの損失や無駄を減らすためにできるだけリスクの低いアプリ開発、つまりハイブリッドアプリがおすすめ!
ハイブリッドアプリに適切なアプリ・状況など
■パフォーマンスと開発コスト削減を両立したい場合
■再訪問率の低いジャンルのアプリ
■開発・メンテナンスコストの高いアプリ
■あまりリスクを負いたくないアプリ
以上がハイブリッドアプリに最適な状況のまとめ。
次回はハイブリッドアプリ開発用フレームワーク「Cordova」の開発環境を整える!